夕方電車にのった。途中乗り換えもあった。
どちらの電車もそれほどこんでなくて、
立っている人はすこしだけだった。
共通していたことがある。
とにかく静かだった。誰もしゃべっていない。
もちろん携帯でしゃべっていたりするほうが
心地悪かったりするのかもしれない。
そして、だれも無表情なのだ。
本を読んでいた人もいる。
でもまったくの無表情。
口も動かない。
新聞読んでいる人も無表情。
顔を動かしているひともほとんど
いない。
目がすこし動いているだけだ。
目が動いているだけいいのかもしれない。
暑いからすこし顔をしかめてくれたり
したほうが自然に感じられたかもしれない。
ぼくが一人そう感じたのか、なにか変な電車に
乗ってしまったのか、自分がのっぺらぼうのよう
だったから、それが鏡で現れたのか。
奇妙な体験だった。
正直気持ちが悪くなった。
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