人生の先輩の話

自分の父親と同じ位の年の悠々自適の

方がいる。

奥様とともにいろんなことをされていて、

その話を聞くたびに「本当に仲がよいのですね」

といわなくてはいられない。

年が明けるとまた、お二人で大勢のご友人を

招かれて集まりをされると伺ってまた、

「仲がいいですよね」と言った。

その方はすこし間をおいて話し始めた。

「よくいわれるんだよね。

確かに周りの男たちはパートナーとうまくいかない

とよくいっている。」

ぼくは、その方の生い立ちや、ご両親との関係に

興味を持ち、質問してみた。

返ってきた答えは.......

「努力してるんだよ。」

「ただそれはいやいややっているわけではなくて、

人が関わるってことは多かれ少なかれ努力が

いるってことだ。　夫婦だからって、相手が何でも

わかってくれたり、受け入れてくれるっていうのは

甘えなのかもしれないね。

まずは相手の言うことをよく聞いて、もし何かを

求められたら、それに応えられるように努めること

をしてみるんだ。」

大きくぼくは息をすって、「そうなんですね」

とただただ感心した。

感じることがたくさんあった。