ずっと15歳というのが気になっていた。
僕は大学の付属の男子校中学から、それはそれは自由な
皇居のそばにある都立高校に行くことにした。
通っていた中学が嫌いだったわけでは無い。
沢山のすばらしい先生や友人が出来たし、
多くのすばらしい経験もした。
自分は勉強をすることでしか、世間には
認めてもらえないとおもいはじめていたのかもしれない。
いわゆる有名校というところに行くことで、自分の
存在意義を持とうとしたのだと思う。
高校は生徒たちが殆ど全てを運営すると言う
対照的な学校だった。中学は規律が厳しく、
それを遵守することがやはり教師たちから
評価されるポイントだったと思い込んでいた。
自分を殺しても、規律を優先していた。
今思えば、僕は自由が好きなのに、その箱の中
でのいい子を演じていたのだった。
親しくなった幾人かの友人と話しているうち、
ぼくは小さい頃から中学卒業までの自分を
振り返った。
大人に気に入るようにふるまっていた
いやな子供だったと思った。
そうならないようにとその時におもったけど、
今にいたるまで、その癖を払拭することは
難しかった。